電気を当てても改善しない痛みとは？

「病院のリハビリ室や整骨院で電気を当ててもらう。」

腰や膝に痛みのある方は一度はこのような治療を受けたことがあるのではないでしょうか？
最近では種類も増え、ご家庭でも使えるものも出てきています。

しかし、そもそも電気治療がどのような目的で行われているのかを分からないまま受けている方も多いのが現状です。

 

人間のカラダは細胞から成り立っていますが、その細胞は実は電気を帯びているのです。細胞内が－、細胞外が＋の状態が保たれています。そして、この電気が変動することで人のカラダでは動き発生する仕組みなっているのです。

このもともと人のカラダに備わっている電気的な性質をうまく利用し、外部から電気刺激を与えることで体内の電気に変化を与え痛みを和らげようとするのが電気治療の仕組みとなります。

【電気治療で得られる効果】
〇疼痛緩和

〇筋機能の改善

〇怪我の治癒促進

〇むくみや腫れの軽減

 

電気治療にはいくつかの種類があり、これらは目的に応じて使い分けられています。

代表的なものとして

①経皮的電気刺激療法（TENS）
　痛みのある部位や、痛みの感覚を伝える知覚神経に電極を貼り、痛みを感じない程度の電気を流し痛みの感覚をブロックする電気治療です。

②神経筋電気刺激療法（EMS）
　筋肉や筋肉を動かす運動神経に電気を流すことで、機械的に筋収縮を起こし、筋力増強や筋委縮の予防、筋痙攣の抑制に使われる電気治療です。最近では多くの治療院で使われるようになってきています。

③微弱電流療法（マイクロカレント療法）
　人体に流れる電流のことを「生体電流」といいますが、マイクロカレント療法はこの生体電流とよく似た電流を使用した電気療法です。けがの痛みの早期回復が見込めるということでスポーツ現場でも多く使用されています。

④高電圧電気刺激療法（ハイボルト療法）
　高電圧を通常の電気治療よりも深部まで届かせるこが可能で、主に痛みの改善に使用されています。EMS同様、最近では多くの治療院が使用している電気治療です。

では、これだけすぐれた機械が出回っているのに良くならないのはなぜなのか？

「電気を当ててもらった後は良くなるんだけどすぐに痛くなる」

という方は、痛みを感じている部分以外の場所への対処が必要です。

痛みがある場所は「先に他の場所の異常があって、結果として負担が集中しその場所に痛みが出てしまった」という状態であることが多いため、実際に痛みがある場所と痛みを引き起こしている原因が一致していることは少ないのです。
（もちろん一致している場合もあります。）

そのため、電気を当ててもらうとその瞬間は電気刺激が身体に入っているため痛みを感じる限界値である「疼痛閾値」というものが引きあがり、痛みがなくなりますがすぐに戻ります。簡単に言うと、電気を当てた直後はその部位は痛みを感じにくくなっているということです。

電気を当てた直後は痛みが消えるため、治ったように思いますが、これまでと身体のバランスは変わっておらず、身体の使い方も変わっていないため、また同じ場所に負担をかけてしまい痛みが戻ってしまうのです。

特に慢性的な痛みがある方や、けがをして時間が経っているのに良くならない方は上記のことが起こりやすいです。

これを改善するためには身体全身をチェックし、問題となっているところを見つけ出し改善する必要があります。

痛みのある場所だけを診ているとなかなか改善は難しく、これが電気を当てても良くならない痛みの正体です。

 

どこへ行っても良くならない症状でお悩みの方はぜひ一度全身を診てもらってはいかがでしょうか？

 

当院は初回で全身のバランスチェックをしており、多方面から症状の原因を探し出します。